(19)洲ノ崎海軍航空隊跡(大賀) 

 現在の国立海員学校の校舎は、昭和18年に開設された洲ノ崎海軍航空隊の校舎だったもので、航空兵器整備学生や練習生を教育するための施設でした。学校から笠名にかけては広い演習場になっており、学校の南側に本部がありました。関東大震災の隆起で沖ノ島・鷹ノ島が陸続きとなったところに、昭和5年館山海軍航空隊が開隊すると、以後周辺は要塞地帯となり、香から沼にかけての地域には飛行機用の壕や射撃場をはじめ、航空機部品や弾薬、食料などの倉庫や事務所用の壕が数多く掘られ、現在もその遺構が各所に残されています。

◇交通 JRバス市営住宅前下車徒歩2分

(18)蛯原久五郎碑(宮城) 

 宮城の熊野神社境内に蛯原久五郎の碑があります。久五郎は宮城の生れで、明治5年上総の大堀村で海苔養殖の技術を学び、帰郷後宮城・笠名・大賀の海岸で海苔養殖を広めた人として知られています。宮城海苔の名で名産となりましたが、関東大震災での海岸隆起や航空隊設置のため養殖は不可能となってしまいました。

◇交通 JRバス・日東バスみやぎ下車徒歩6分

(17)頼忠寺(宮城)  

 曹洞宗の寺院で、慶長期に里見家の家老をつとめた堀江能登守頼忠を開基とする寺です。頼忠は慶長19年に伯耆国倉吉へ移された里見忠義に従い彼地へ赴き、元和3年(1617年)に没して、倉吉の大岳院に葬られています。江戸時代には10石の寺領が与えられていました。また山門脇にあるナギの木は樹高14.5mの大木で注目されています。

◇交通 JRバス・日東バスみやぎ下車徒歩5分

(16)国司神社(沼)  

 沼のうち柏崎地区の氏神で、平安時代中頃に安房国の国司として京都から赴任した源親元を祭神とする神社です。親元は嘉保3年(1096)から康和2年(1100)の間の国司でしたが、その徳が慕われ親元の没後、永久2年(1114)に親元の邸址に創建されたと伝えられます。江戸時代まで境内に泉光院があり別当を務めていました。

◇交通 JRバス・日東バス赤門前下車徒歩2分

(15)大寺山洞窟遺跡(沼)  

 総持院の背後にある山の中腹、標高25mのところに高さ3m、幅6m、奥行25mの海蝕洞窟があります。昭和31年に発掘調査が行われて、縄文土器や舟形石棺、管玉、須恵器、直刀、短甲などが出土し、この洞窟が縄文時代は住居、古墳時代には墓として利用されていたことが明らかになりました。戦時中は防空壕として利用されたようですが、出土品を含め、この遺跡は市の指定史跡になっています。

◇交通 JRバス・日東バス西ノ浜下車徒歩5分

(14)総持院(沼)  

 真言宗の寺院で、沼の大寺の名で親しまれています。永長2年(1097)に安房国司源親元によって創建され、もとは十六の坊舎を擁していたと伝えられているところで、里見義康・忠義、幕府代官中村吉繁などの寺領充行状が伝存しています。とくに天正19年(1591)の里見義康寺領充行状は、里見氏が上総国を没収され、領国が安房一国に減少した際のもので興味深い内容のものです。里見忠義以降、江戸時代を通して10石の寺領が与えられていました。

◇交通 JRバス・日東バス西ノ浜下車徒歩2分

(13)十二天神社のビャクシンの木(沼)  

 十二天神社の境内には市内で最も大きなビャクシンの木があり、市の天然記念物に指定されています。目通り樹周6m75cm樹高17mあり、地上2mのところで7本の枝が分かれて、形のよい樹冠を形成しています。推定樹齢約800年で、シャリンバイ、イヌビワ、ヤマハゼなどの共生植物も生育しています。また神社の向拝には、沼出身の狩野派絵師川名楽山が奉納した龍の彫刻があります。

◇交通 JRバス・日東バス館山小学校前下車徒歩15分

(12)沼大戸入遺跡<旧称:つとるば遺跡>(沼) 

 古代祭祀の遺跡としてよく知られているところで、昭和43年に発掘調査が行われています。遺物として出土したのは、鏡や勾玉・丸玉・有孔円板などの土製模造品や手づくね土器が多く、いづれも古代の祭祀で使われたものです。谷奥の山腹で出土していますが、祭祀は山頂で行われたと考えられており、山頂から崩れ落ちたものと思われます。古墳時代末期の遺跡ですが、出土品に石製模造品が含まれていない点に特徴があり、これは安房地方の祭祀遺跡に共通していることから、安房地方独自の祭祀形態があったとして注目されています。

◇交通 JRバス・日東バス館山小学校前下車徒歩25分

(11)沼サンゴ層(沼)  

 沼の谷奥海抜20mのところに、6000年~1500年前に形成されたサンゴ層があり、その頃ここが海だったことがわかります。沼のサンゴ層は、地層研究や化石研究の対象として古くから知られており、豊房地区南条にあるサンゴ層とともに、一連のものとして県の天然記念物に指定されています。現在も館山市の海岸線で造礁性のサンゴが生息しているのを見ることができますが、それらは世界に生息する造礁性サンゴの最北限に生きているものです。

◇交通 JRバス・日東バス館山小学校前下車徒歩20分