藩内での武芸はきわめて盛んであり、なかでも剣術と槍術では豪傑が輩出して全国に名をはせました。諸国修行の武芸者は必ず田中の道場の門をたたいたといわれます。直心影流剣術では小野成命・小川是総・杉山秀俊、種田流槍術では佐竹庸徳・遠藤俊臣などがよく知られていますが、弓術や砲術・馬術・柔術も盛んで、流派も多く、多種多様の武芸が行われました。また小野成命・小川是総などは多芸に秀で、多くの者が二術に秀でていました。
神道智新心流長巻術目録
池谷花子氏蔵
刀・脇差
個人蔵
直心影流剣術目録
杉山茂氏蔵
刀
杉山茂氏蔵
種田流槍術目録
小川普氏蔵
槍
恩田利章氏蔵
心念流棒術目録
恩田利章氏蔵
十手
太田田良光男氏蔵
日置流弓術目録
小川普氏蔵
弓
宇島尚氏蔵
武衛流砲術免許
太田良光男氏蔵
藩士が奉納した大砲、
戦前まで鶴谷稲荷神社にあった
〔「田中藩武道史」より〕
三百目玉(左) 増井房太郎氏蔵
一貫目玉(右) 青島次郎氏蔵
田中藩武衛流砲術奉掛額 安政6年
この年田中藩と演習相良藩で 砲術試合を行なったことを記念して奉納された。
藤枝市大井神社蔵
大砲碑
鶴谷稲荷神社
西洋流砲術 血判入門誓紙
恩田利章氏蔵
西洋流大砲図
恩田利章氏蔵