展示資料目録 1

1.春日権現験記絵巻(巻1)<模本>
縦×横
(cm)
41.8× 年代 原本
延慶2年(1309)
所蔵者 東京国立博物館

 竹林殿普請の場面である。中世の大工たちの姿がいきいきと描かれている。地割りをし、柱をたてる様子や、水はかりで水平をみる者、釿(ちょうな)や鉇(やりがんな)を使って板をはつり削る者、曲尺(かねじゃく)や墨壷で墨を付ける者、鑿(のみ)で穴をあける者、また組物を担いで運ぶ子供達、小屋で食事するものなどがいる。尺杖(しゃくづえ)を持ち草履をはいて指示をしているのが棟梁である。

2.職人尽絵(番匠師)
縦×横
(cm)
60×50 年代 江戸時代 所蔵者 国立歴史民俗博物館

 江戸初期の大工と仕事場を描いている。小屋のなかには板に描いた神社の設計図がある。釿で柱を削り、墨壷で線を引いているところへ、女が食事を持ってきたという場面である。

3.三芳野天神縁起 [埼玉県指定]
縦×横
(cm)
36.3× 年代 慶安2年(1649) 所蔵者 川越市・三芳野神社

 寛永元年(1624)の三芳野天神再建の様子を描いた場面である。江戸時代前期の大工の姿や道具、作業の姿勢などが詳しく描写されている。彫り物をする大工や、鉋の刃の調整をする者、刃を研ぐ者もいる。子供たちは見習い工である。

4.成田山造営図絵馬
縦×横
(cm)
100×148 年代 明治7年(1874) 所蔵者 川越市・本行院

 明治6年の成田山川越別院の造営絵馬であるが、描かれているのは、伐採から製材までの場面である。右上に杣人(そまびと)、下に木出し人夫、左上に木挽きがそれぞれ仕事をする姿を配しており、木挽中による奉納と考えられる。

5.神社改築図絵馬
縦×横
(cm)
91.8x136.8 年代 大正10年(1921) 所蔵者 埼玉県庄和町・香取神社

 西金野井の香取神社造営の様子を描いている。足場の上で柱を組み上げているのは鳶職人たちである。奉納は鳶渡。ひときわ大きく描かれ、指図をしているのが鳶渡の親方であろう。絵は春玉斎義晴。

6.大工細工之図絵馬
縦×横
(cm)
84.2×99.6 年代 元治元年(1864) 所蔵者 館林市・赤城神社

 右の立ち姿の大工がこの絵馬の奉納願主大朏(おおつき)辨蔵である。当所足次村の赤城神社造営を記念して奉納したものである。絵は浮世絵師北尾重光。腕に刺青{いれずみ}をした大工の姿もあり、江戸時代末の大工の風俗を写している。

7.大工送りの図絵馬
縦×横
(cm)
51.8×69.1 年代 大正2年(1913) 所蔵者 草加市・氷川神社

 上棟式の後行われる大工送り(棟梁送り)の様子を描いている。上棟式で使用した祭器を携え、木遣りを唄いながら棟梁の家まで送るのである。中央に儀式装束のまま担がれているのが棟梁である。この絵馬は北足立郡新田村の個人宅を普請したときのものであるという。願主植井辰治が棟梁であろう。絵は耕齋。