芭蕉を頂点に、芭蕉の優れた門人たちを孔子の十哲に見立てて「蕉門十哲」として描き、芭蕉とその一門を称揚することがおこなわれました。芭蕉の門人たちの後裔は全国に根を張り、俳諧がひろく行われるようになっていきます。下の図には頂点の芭蕉以下、其角・嵐雪・支考(東花坊)・許六・去来・丈草・野坡・越人・北枝・杉風が描かれています。
![鴨川市上小原.日枝神社の芭蕉句碑](http://history.hanaumikaidou.com/wp-content/uploads/2020/02/0015-010-01-01.jpg)
鴨川市上小原.日枝神社の芭蕉句碑
<石の香や夏艸赤く露暑し>
句以外の刻銘はない。上小原の白滝不動にある句碑の揮毫者は三基の芭蕉句碑に健筆を振るったと記しており、そのひとつかもしれない。
![鋸南町大帷子.信福寺の芭蕉句碑](http://history.hanaumikaidou.com/wp-content/uploads/2020/02/0015-010-01-02.jpg)
鋸南町大帷子.信福寺の芭蕉句碑
<枯えたに鳥のとまりけり秋のくれ>
摩滅が厳しく、建立年・発起人等は不明。
〔18基の芭蕉句碑の所在については白浜町早川正司氏のご協力をいただきました。〕
![6.蕉門十哲図 石井祐輔氏蔵](http://history.hanaumikaidou.com/wp-content/uploads/2020/02/0015-010-01-03.jpg)
6.蕉門十哲図 石井祐輔氏蔵