(10)綴錦織(八幡)

 たて糸を掛けた下に図案を置き、図案の色に合わせてよこ糸を爪や櫛で織り込み、絵や模様を描き出す絹織物技術です。爪と櫛を利用して織り出すところに特色があり、中指の爪はヤスリで7本の櫛型に整形されています。奈良時代に中国から伝えられた技法で、江戸時代の天明年間にもっとも流行しました。遠藤順治の技術を受け継いだ和田秋野氏が、県の無形文化財に指定されています。壁飾りなどにしますが、芸術性の高い織物で帝展・文展にも入選しています。

◇交通 JR館山駅下車徒歩15分