3.山辺の村
  18.布沼村絵図 天保10年(1839)

 天保10年作成の耕地絵図で、社寺などは省略されている。当時は幕府領で「天保十一子六月六日茂名御泊二而差出候」と注記があり幕府の役人に差出したのであろう。天保11年6月には代官が森覚蔵から羽倉外記に交替している。

 溜井や川などの水利施設を重点的に描いており、その大きさ長さを注記しているほか、川にかかる土橋の大きさも記している。郷蔵高札場は谷の東寄りにあるが、川の右岸の橋際に高札場を描いた絵図もある。坂井村境の下方にみえる家は、小原の集落である。平砂浦の海岸まで村域であるが省略されている。

布沼村絵図 天保10年(1839)
41×28 布沼区蔵