ごあいさつ

 安房地方に伝わる「かっこ舞」は、腹につけた太鼓をたたきながら3匹の獅子が踊る雨乞いの踊りで、東日本に広く分布しています。江戸時代に房総半島の各地でも隆盛し、安房地方ではかつて数十ヶ所で踊られたかっこ舞は、戦争等による中断を経て今日では6ヶ所(平成22年12月31日現在)で奉納されています。

 今回の特別展では、かっこ舞をはじめとした安房地方の雨乞いの資料をはじめ、水に関する資料をご紹介します。こちらの資料をご覧いただくことをとおして、皆様が今に残る芸能について理解を深めるとともに、「水」をめぐる暮らしについて関心を持つきっかけとなりましたら幸いです。

 なお、本特別展を開催するにあたり、多くの方々から資料の提供と、数々のご教示をいただきました。ここにご協力いただきました関係各位に対して、厚く御礼申し上げます。

平成23年1月29日
館山市立博物館館長 栗原誠