富津市鶴岡のかっこ舞は、文政10年(1827)頃から農作物の豊作を祈願して神社の祭礼の際に古船(こせ)浅間(せんげん)神社へ奉納されてきました。かつては、浅間神社別当寺の像法寺の観音堂で練習をし、祭りのときは、観音堂からおねりをあけて、浅間神社へ奉納したそうです。浅間神社が以前あった浅間山は、ヤマタテの山でもあり、農家だけでなく、漁師の信仰も厚かったといいます。鶴岡のかっこ舞は、明治16年(1883)頃から廃絶し、大正10年(1921)、大正13年(1924)、昭和29年(1954)に復興しました。現在は豊作祈願と雨乞いのため、毎年富士山の山開きの日である7月1日に近い第一日曜の祭礼時に奉納されています。雌獅子、中獅子、頭獅子の3頭の獅子とささらによって踊られます。昭和53年(1978)に富津市の無形民俗文化財に指定されました。