「安房の人物シリーズ」は、郷土の歴史と文化を担ってきた人々を紹介するシリーズです。
第6回目は、浄土の高僧・雄譽霊巖上人を取上げました。霊巖は里見義康の帰依を受け、館山市大網に大巖院を建てています。その後、各地で活躍していますが、地元では、あまり知られていません。
大巖院には霊巖建立の千葉県指定有形文化財の「四面石塔」があり、また、霊巖遺物の多くが館山市の有形文化財に指定されていますが、これまで詳しい調査がなされておりませんでした。
本書はその調査をまとめたもので、広く一般市民の方々の理解の一助になれば幸いです。
なお本書の編集にあたり、多くの方々より様々な情報をいただき、また所蔵者の方々には調査に快く応じていただきました。心よりお礼を申し上げます。
平成11年2月6日
館山市立博物館長 松田昌久