(12)沼大戸入遺跡<旧称:つとるば遺跡>(沼) 

 古代祭祀の遺跡としてよく知られているところで、昭和43年に発掘調査が行われています。遺物として出土したのは、鏡や勾玉・丸玉・有孔円板などの土製模造品や手づくね土器が多く、いづれも古代の祭祀で使われたものです。谷奥の山腹で出土していますが、祭祀は山頂で行われたと考えられており、山頂から崩れ落ちたものと思われます。古墳時代末期の遺跡ですが、出土品に石製模造品が含まれていない点に特徴があり、これは安房地方の祭祀遺跡に共通していることから、安房地方独自の祭祀形態があったとして注目されています。

◇交通 JRバス・日東バス館山小学校前下車徒歩25分