【2】富士山の南と北 -富士への信仰の歴史-
 1.富士山の登山口

 富士登山が記録として現れるのは12世紀頃のことです。日本の主な山がそうであるように、富士山も神聖な山として古くから崇拝され、この頃の登山者とは、悟りを得るために山中で修行する修験(しゅげん)の行者たちでした。室町時代以降、一般の人たちも参詣という形で登山をするようになり、江戸時代には富士講の大流行によって、大勢の人が富士山を訪れます。

 登山口としては、須走(すばしり)、大宮(おおみや)、村山(むらやま)、須山(すやま)、吉田(よしだ)、河口(かわぐち)の6ヶ所が知られていますが、各登山口の盛衰は、富士信仰の移り変わりと密接に関係しています。ここでは南北の登山口を代表する3ヶ所から、信仰の歴史をたどってみましょう。

富士山への登山口

富士山への登山口