(5)木幡神社と滝川のビャクシン(山本)

 木幡神社は、天忍穂耳命を主神に三柱が祭神としてまつられています。神社の縁起によれば、大化改新以前中央政権によって地方官として任命された大伴氏一族が安房に着任した際、平野の中央に館をたて、ここを館野原といい支配の中心とし、当時着任地に氏神をまつる風習があり、それが木幡神社の起こりだとされています。別当は今は廃寺となった永泉寺が務めていました。滝川のビャクシンは神社の北方の河岸段丘上にあり、神社の神樹としての伝承をもち地域の人々に愛護され、市の天然記念物に指定されています。目通り樹周4m30cm、樹高10m35cm、枝下2m70cmの巨樹で、形のよい樹冠を形成しています。樹令は800年前後と推定されています。

◇交通 日東バス鴨川駅行・千倉平館行滝川口下車徒歩10分