(8)御嶽神社・金乗院(山本)

 御嶽神社は山本のうち山本地区の氏神で、日本武尊を祭神としています。本殿正面にある向拝に刻まれた龍などの彫刻は、後藤三次郎恒俊の作になるものです。三次郎は、市指定文化財の「鶴谷八幡神社の百態の龍」などを手掛けた後藤義光の師にあたります。また近くの金乗院にも、三次郎の作になる龍の彫刻があり、その木目を生かした技法は、義光に脈々と通じていることを感じさせます。金乗院の彫刻は同寺の古文書から嘉永4年(1851)の作とわかり、三次郎の活躍した時代が推し測れます。

◇交通 日東バス鴨川駅行・千倉平館行普及所前下車徒歩17・8分