(6)三善寺(山本)

 浄土宗の寺院で、昭和28年に稲の稲村院とともに大網の大巌院に合併されていますが、今も木造如来坐像と銅造観音・勢至菩薩立像が伝存しています。木造如来坐像は、頭と躰幹部が残されるのみですが、藤原様式を残す鎌倉時代の像です。銅造観音・勢至菩薩立像は善光寺式阿弥陀三尊の脇侍で、南北朝時代の制作と推定されますが、残念ながら中尊は失われています。境内には、中世の宝篋印塔の笠も残っています。

◇交通 日東バス鴨川駅行・千倉平館行滝川口下車徒歩9分