館山湾まで見通す舌状台地上にあり、縄文から古墳期までの土器片が散布する千田遺跡もあります。この遺跡には黒曜石の破片が多いことに特色があります。千田城は長田城ともいい、安房上陸後白浜城に拠った里見義実が、稲村城へ移るまでの居城にしたと伝えられています。直線連郭式の小規模な城跡ですが、南陵との続きに堀切があり、中腹には中世の五輪塔群と「やぐら」の痕跡があります。堀切の下には一石宝篋印塔もあります。里見氏の本城が稲村城へ移転すると、里見家三代義通の子、長田河内守義房がこの城を賜り、子々孫々居住したということです。
◇交通 JRバス岡田口下車徒歩2分