(13)自性院と御腹やぐら(神余) 

 瑠璃山自性院といい、真言宗の寺院です。もとは地蔵畑という山中にあり、山下定兼の反逆にあって自刃した神余景貞を葬ったという御腹やぐらの近くにありました。元禄地震で堂宇が倒壊し、現在地に移転したといいます。御腹やぐらには中世の宝篋印塔や五輪塔が今も残されています。現在の自性院は、大正大地震で倒壊した同宗の4か寺(自性院・安楽院・松野尾寺・来迎寺)を合併したもので、来迎寺を除く3か寺は神余氏ゆかりの寺院です。寺宝に旧来迎寺本尊の阿弥陀如来立像胎内に納められていた鎌倉時代の水晶製六角五輪塔形舎利容器があるほか、平安時代中期の木造阿弥陀如来坐像、旧松野尾寺の像で室町時代の木造聖観音立像などがあります。

◇交通 JRバス上神余下車徒歩5分・40分