(14)那古山自然林と那古寺(那古地区) 

 那古寺の裏山は寺の境内ということで自然がよく保存されています。スダジイの大木がそのまま、長い年月の間に立枯れになっては幼木と自然に入れ替り、これにタブノキ、ヤブニッケイ、ヤブツバキ、ヒメユズリハ等も混生し常緑広葉樹の密林となっています。

 那古寺は、坂東三十三番納札所、それに安房国札所第一番として、昔からの廻国巡礼の霊場です。寺伝には、行基開基、慈覚中興となっている真言宗の寺院で、本尊は木造千手観音像。室町期には、里見氏の帰依を受けて、寺運は隆盛しました。明治維新まで鶴ケ谷八幡神社(市内八幡)の別当寺で、寺に伝わる「僧形八幡神画像」が神社に移されて祭礼が行なわれます。この他、重要文化財銅造千手観音立像をはじめ、木造阿弥陀如来坐像(県指)など多くの文化財が所蔵されています。また、那古山頂からは、鏡ケ浦を囲む市街や、晴れた日には、対岸の三浦半島や伊豆半島、富士山も見わたすことが出来ます。山頂には他に、和泉式部の墓と称する塚もあり、必見の場所です。

◇交通 日東バス館山駅前発→那古下車徒歩1分