八犬伝のあらすじ

 戦国の世、里見義実は滝田城に籠城していたが、敵将安西景連の首をとった愛犬八房の働きにより落城をまぬがれた。そして約束により八房は伏姫とともに富山の洞穴に住みついた。

 義実の家来、金碗大輔は富山に入り八房を射殺、同時にその場で自害した伏姫の首の数珠、“仁”“義”“礼”“智”“忠”“信”“孝”“悌”の8個の水晶玉は八方に飛び去った。

 さて、十数年の後、孝の玉を持つ犬塚信乃は、武蔵国大塚に育ち長じて古河城の芳流閣上で同士と知らぬままに信の玉をもつ犬飼現八と死闘をくりひろげ、二人共芳流閣上から利根川の小舟上に落下、そのまま行徳の浜に漂着しそこで悌の玉を持つ力士犬田小文吾と知り合う。小文吾は後に悪漢馬加大紀の対牛楼において女装の田楽師智の玉の所持者犬坂毛野とめぐりあい毛野も犬士の一員になる。

 義の玉を持つ犬川壮助は犬塚信乃の義兄弟であったが、丸塚山にて信乃の許嫁者(いいなずけ)、浜路の兄、忠の玉をもつ犬山道節と刃を交す。礼の玉をもつ犬村大角は下野国の庚申山の麓に育ったが父に化けた怪猫のために妻を死に至らしめてしまい、現八らと諸国を巡る旅に出る。

 その後、富山で伏姫の神霊に育てられていた最後の犬士仁の玉の犬江親兵衛が登場し、八犬士が力を合わせて主家里見家を興隆に導く。やがて八犬士は揃ってゆかりの霊地富山にこもり、仙人となって姿を消した。