疱瘡養生草

 年々天一天上の日の水にてゆあみせば 疱瘡をのがるるなり 初日より二日置に奇応丸一粒づつのますべし むしおさへの第一なり 又のんどつまりし時は 南天の実を猪口に一盃ほどせんじ用ゆべし すみやかにとふるなり 山のあがらぬ時はからしをせんじ こしゆをつかわすべし 山あがること 妙なり

     家内へいれぬもの

其子の母親 髪結事をいむべし 第一房事 貝藻は七十五日いむ也 紫染不浄物 本うみまではせいのつよきものをしよくすべし 本うみのちはあふらものるい惣じてわろし

7.疱瘡絵「疱瘡養生草」(元治1年)

7.疱瘡絵「疱瘡養生草」(元治1年)
国立歴史民俗博物館蔵