【6】近代医院の開業

 明治維新は医療制度にも大きな変革をもたらしました。漢方を中心とした江戸時代までの医療は特別な許可を必要とはされませんでしたが、明治8年には医師の免許制度が導入され、医方も漢方から西洋医学へと移行していきました。新しい医学を学んだ医師たちは近代的な医院を開業して地域医療に携わっていくことになりました。地域医師会を設立して戦争遺家族の治療などで広域的な活動を行うようにもなります。安房医師会の前身である安房四郡部医会が発足したのが明治20年(1887)でした。また同じ時期に館山や北条が療養地として注目されるようになるとともに、明治末には遠隔地から来た医師も含めて私立医院が急激に増加していきました。

166.安房四郡郡部医会細則(明治20年)  加藤昭夫氏蔵

166.安房四郡郡部医会細則(明治20年) 
加藤昭夫氏蔵

167.郡部医会細則改正上申書(明治21年)  加藤昭夫氏蔵

167.郡部医会細則改正上申書(明治21年) 
加藤昭夫氏蔵

168.日清戦役従軍者家族施療感謝状(明治30年) 加藤昭夫氏蔵

168.日清戦役従軍者家族施療感謝状(明治30年)
加藤昭夫氏蔵

169.加藤玄章病気見舞帳 <うなぎを見舞いにした五郎作の名がある>   加藤昭夫氏蔵

169.加藤玄章病気見舞帳
<うなぎを見舞いにした五郎作の名がある>  
加藤昭夫氏蔵