芽吹く大地

 紀元前400年~500年頃に北九州で開始された水稲農耕をもつ文化は、急速に西日本を席捲した後、東日本にもたらされる。千葉県内では伝播時の水田の実態は明らかではないが、稲作の定着が、集落、墓制、慣習などの社会生活そのものを変えてしまったことは確かである。人々が田をつくって一定の地域に長く住むようになり、初夏に籾をまき、秋に石包丁で稲の穂を刈る生活は、現代にまで続く農村のはじまりである。

弥生土器壺・浅鉢(館山市赤山遺跡) 弥生時代

弥生土器壺・浅鉢(館山市赤山遺跡) 弥生時代
当館蔵