石包丁

 稲穂を摘み取る道具である石包丁が、館山市笠名で出土している。石包丁の出土は関東地方では大変珍しく、千葉県内唯一の例である。出土例が多い東海地方でも紐穴がある磨製石包丁は珍しいものであり、安房にどのようにもたらされたのかは不明である。この石包丁には、紐ずれの痕跡や、刃部にある植物を擦り切ることによって帯びる光沢が確認できる。

石包丁(館山市笠名) 弥生時代

石包丁(館山市笠名) 弥生時代
個人蔵