住まいと暮らし

 原始・古代において、住まいや、それらが集合した集落をどこにつくるかということを決定する時、それは見晴らしのよい高台といった地理的な環境や、気候条件はもちろん、食料の獲得などの日常の生活、住まいづくりに使う木や石などの材料の選択などに関係する。

 住居跡を発掘調査していくと、当時の住まいの基本的な土台があらわれる。このなかには、そこで暮らした家族の生活道具や暮らしの工夫がぎっしりとつまっている。こうして住まいの様子がわかると、そのすまいに生活した人々の暮らしぶりが推定できる。

 この単元では、縄文時代の遺跡である富浦町深名瀬畠遺跡、弥生時代の鋸南町田子台遺跡、古墳時代から奈良・平安時代の千倉町健田遺跡、中世の鋸南町下ノ坊遺跡を取り上げる。