鐸(たく)とはなかに舌が吊るされ、振ることで音を出す鐘のことですが、つとるば遺跡の鐸はその形と使用時期から、馬鐸(ばたく)(参照)の模造と考えられます。馬鐸は鞍(くら)を馬に取り付けるために胸に回した革の帯に下げられた鐘のことで、その分布は鈴鏡と重なります。ところで、形状の類似から、県内で7例が出土している弥生時代の小銅鐸との関連も考えられますが、安房の土製模造品との時間差は大きく、それらとのつながりをみることは困難です。
50.小銅鐸
木更津市中越遺跡
財団法人千葉県教育振興財団提供
51.小銅鐸
君津市大井戸八木遺跡
㈶君津郡市文化財センター