コラム(4) -石製模造品-

 古代祭祀(さいし)遺物のなかでもっとも目立つ存在。滑石(かっせき)など軟質の岩石でつくられ、典型的なものは、鏡を略化して摸したいわれる有孔円板(ゆうこうえんばん)や剣、勾玉(まがたま)や臼玉(うすだま)などの玉類である。これらには孔(あな)があけられているので、糸を通して榊(さかき)などに下げられて使われたと考えられている。集落のみならず古墳からも出土し、5世紀から6世紀にかけて全国的に一般化し、普及していた祭具である。