〔狛犬・燧箱・木椀〕
すべて鎌倉時代のものと考えられており、クスの木彫の狛犬阿吽(あうん)の一対は、ともに高29cm、頭から尾の長さ42cm、幅15cmで、前面に黒漆が塗られていたらしく、黒い斑点が残っている。
燧箱は長さ19cm、幅14.5cm、高7cmの大きさで、これにも黒漆が塗られ、神狩(みかり9神事に関係する。神事の期間の神饌(しんせん)と、神主の食物を調理する時、火をおこすために、もともとは燧石を使ったという。
木椀はキリ製で高15cm、口縁部直径22cmで、同じく黒漆が塗られていた痕跡がある。祭典のとき、神饌を供えるために使われたのであろう。
〔銅鏡〕
明治26年(1893)に奉納された。双鳥花草文(そうちょうかそうもん)円鏡と双鳥花草文八陵鏡の2面。円鏡は径11.3cm、八陵鏡は同12.0cm。
5.□木製狛犬
6.□燧箱
7・8.□木椀、木製四脚案
(以上、館山市安房神社蔵)